直接が全てではない
「直接」や「一度に」と聞くと、なんとなく良い気がします。The deliberate choice to take time
私もなるべく無駄や手間は省きたいと思いますし、面倒なことが一度で済むならそれに越したことはありません。
同じ結果を得られるのであれば、かける手間は少ない方が良いでしょう。
ただ、時と場合によっては、そうでない方が結果的に良いこともあるのではないかと思います。
遠回りした方が良いとき、いわゆる「急がば回れ」ということです。
飛び込み営業の経験
大昔ですが、飛び込み営業をしたことがあります。
一応仮説を立て、ニーズがあるかもしれないお客様になり得る先に下調べをして訪問していました。
中には時間をつくり、話を聞いてくださる方もいらっしゃいましたが、結果は芳しいものではありませんでした。
売る商品が単純なものではなかったですし、仮に「お願いします」と言われたとしても、簡単に売れるものでもありませんでした。
飛び込み営業は、ある側面から見ればお客様に直接アプローチする方法です。
もしニーズがあり、ちょうど欲しいと思っているお客様に当たれば、これ以上に効率の良い営業はないでしょう。
ただ、現実はそこまで単純ではないことが多いのではないかと思います。
税金の場合
税金の世界にも、あえて時間をかける選択をした方が良い場合があります。
例えば、青色申告をしている方が使える、30万円未満の資産を一度に経費にできる制度です。
本来、10万円以上の資産は時の経過に応じて少しずつ経費として処理していく必要がありますが、この制度を使えばそれをしなくて済みます(年の上限はあります)。
大抵はこれを使って一度に費用としてしまって問題はありません。
ただ、会社を辞めてその年に事業を始めたばかりで、事業の売上がほとんどない場合には、一度に費用として処理しない方が良いこともあります。
一度に費用計上すれば赤字が大きくなるだけです。
その赤字は給与と相殺されるため無駄ではありませんが、事業で売上がほとんどない状況で赤字を大きくしても、必ずしも意味が大きいとは言えません。
その場合は通常どおり資産として計上すれば、資産の種類ごとに決まった年数で、かつその年の月数に応じて按分した金額だけが費用となり、残りは翌年以降に費用として処理していくことになります。
もちろん、翌年以降も計算を続ける手間は増えます。
それでも、「一度に」「直接」全額経費計上することだけが最善とは限らない、ということをご理解いただければと思います。
【編集後記】
税理士業をしてから外出。帰宅後に執筆など。
【1日1新】
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