格言
退職とは、それまでの環境を大きく変えることです。
私はこれまでに2度退職を経験しました。一度は銀行、一度は国税(公務員)。
それぞれ退職するときは大変でした。
決意するまでも大変です。大きな組織、企業ほど周りは基本的に辞めるということをネガティブに捉えます。
なので基本的に社内で相談はできなかったです。どんなに信頼していてもしないほうが私はいいと思っています。それが礼儀だとも思います。
やはり、退職するということは、今まで育ててもらった恩義からすれば不義理なことです。
それに、みんな多少なりとも不満を持ちながらも我慢して働いているわけです。
実際に退職を完全に決意し、上司への報告を済ませてから、時間をおいてお世話になった方々に報告しました。
多くの方は理解を示してくれましたし、むしろうらやましいとおっしゃる方が多くて驚きました。
それでも多くの人は退職を選ばないわけです。
なぜでしょうか。人間は変化を嫌う生き物です。毎日同じ生活、同じ明日が来ると思っている方が気楽です。
どんなに嫌でも、やめないで我慢していれば給料は入ってきますし、会社にもよるでしょうがボーナスも有給もあります。
退職して転職する場合は、行った先がいい会社とは限りませんし、行ってみないとわからないですし。
であれば、このまま同じところで働く方が、なんとなく慣れているし、楽だというのはその通りだと思います。
私も本当に悩みました。食べていけるのか。仕事はあるのか。あっても自分にできるのか。悩みごとは尽きませんし、準備して全部に備えるなんてこともできません。退職して、実際にやってみないとわからないことが多いですから。それを事前にやっておくことはできても限度があります。
それでも私は退職を選びました。その時考えたのは、タイトルの「人の行く裏に道あり花の山」です。同じような意味で「友なき方へ行くべし」も好きな言葉です。
どちらも投資の格言で、人と同じことをしていても、大きな成功はない、人が選ばないこと、見向きもしない株を買うから、あとで大きな利益、成功があるという意味だと思います。そして孤独を恐れないこと。投資の格言ですが、ひいては人生にも通じる言葉だと思います。
勤め人でいれば、周りには同僚しかいません。そのほかの世界とつながりを持ち続けることは可能であっても簡単ではないです。特に国税の職場は特殊な仕事なので、外の友人に気軽に話しができるような仕事ではありません。だからこそ、その職場の同質な価値観でしか周りを見れなくなってしまいます。それでも、その組織の中で少なからず良くしてくださった方、お世話になった方は私にもいた訳で、そういった方たちとある意味では袂を分かつということです。もちろん今後も会おうと思えば会うことはできるでしょうが、これまでと同じ関係ではないです(お世話になった方々のことは大好きですし、立場は違えど遠くからずっと応援してます)。銀行を辞めた時も同じように銀行の方との関係は薄れていきました。
だからこそ本当に勇気がいる決断でしたし、今も不安です。自分で選んだ道ですが、時に孤独も感じるし、振り返りたくなる時もあります。でもそんなときはこの言葉を思い出して、自分を信じてやるしかないと思っています。
「人の行く裏に道あり花の山」「友なき方へ行くべし」
頑張ります。