繰上げ返済
今日は借入れの繰上げ返済について。
「繰上げ返済」=ローンや借入れを決められた期限の前に返済すること
通常住宅ローンなどの個人の借入れも、事業用の借入も毎月一定額を返済して、一定の期間で返済をします。
当たり前のことですが、借入れの目的と違うことに使ったり、当初住宅として買った家を勝手に賃貸に出したりすると、契約条件違反として期限の前に一括で返済しなくてはいけません。
今回はそういうことではなく、自分の意志で、借入れを毎月一定額と決められた金額以上に返済する「繰上げ返済」をすべきかどうかについて自分の意見を述べたいと思います。
色々条件を設定して、このときはこう、この条件であれば結論は変わるとかするとややこしくなりますし、結論もぼやけるので今回は個人のローンであろうと、会社の借入れだろうと結論は同じとしました。
しなくてよい
「繰上げ返済」はしなくてよいが、今の私の結論です。
理由は、借入を決められた金額以上に返すことのメリットがないからです。
具体的には
- 金利がそもそも低い(金利上昇局面とはいえ、依然低い)
- 会社や個人の手元のキャッシュが減る
- 金利負担以上の運用益が見込める(確定ではないが)
が理由です。
一つ目の理由としてはまず、金利がそもそも低いです(高い金利の借入はそもそも前提条件が異なるので返済も一考です)。
一時期に比べれば金利が上昇してきたとはいえ、依然低いと思います。
今後、どのくらいの期間で、どこまで上がるかはもちろんわかりませんが、自分としてはそこまでの急ピッチでの金利上昇はないのではないかと考えています。
二つ目の理由としては、手元のキャッシュが減ることです。
個人であれ、会社であれ、事業をやっているいないにかかわらず、手元に一定のキャッシュ(現金)は必要だと思います。
何か不測の事態が起きたときの生活維持のための現金。
一定の余力がないと何かあったときすぐに生活に窮してしまったり、事業が行き詰まることも考えられます。
そうなったとき、同じ条件でまた借入れができるとは考えにくいです。
また、一定のキャッシュはあるから、本当に余裕資金だから返済するんだという場合は三つ目の理由です。
繰上げ返済の実質的なメリットは、早期返済した元本に対応する利息の支払いが不要になることです。
元本の返済金額そのものは繰上返済してもしなくても同額です。
現状は金利負担以上のリターンが見込める運用環境だと思っています。
特に個人であればNISAやiDeCoなどといった税制優遇措置のある投資が行える環境が整っています。
もちろんリターンは確定されたものではないのでそこは考慮する必要がありますが、一定の購入手数料のない投資信託等であれば長期で見れば、十分に報われる可能性があると考えています。
お金の価値は下がり続ける
過去の事実として、お金の価値は下がり続け、物の価値は上がり続けます。
日本はここ数十年デフレが続いていましたが、そんなときが懐かしく感じられるくらい、物価が上がり始めました。
そうすると、「物価が上がる=お金の価値が下がる」なので、借金の価値も相対的に減ります。
たとえば、5年前に1,000万円全額借金をして買った家が、現在は2,000万円まで上がったとします。
かといって5年前の借金1,000万円が今の家の価値である2,000万円まで増えることはありません。
しかし、今この2,000万円の家を中古で全額借金で買おうと思えば2,000万円借りる必要があります。
物価の上昇で借金の価値が相対的に減るというのはこういうことです。
ただ、実際には家は経年劣化するし、その家の価値はその時の市場の状況にもよるので一概には言えませんし、過去起きたことが将来にわたって続くという保証はもちろんありません。
しかしそれらを考慮にいれたとしても、今は繰上げ返済を考えなくてもよいかなというのが今の私の結論です。
一つの参考にしていただけたらと思います。
【編集後記】
昨日はブログ更新後、ホームページの細かい部分を色々手直し。外出から帰宅後、Facebookで昔からの友人や過去のつながりのあった方へ独立の報告を。10数年ぶりの更新でしたのでとても緊張しましたが、暖かい言葉をいただき感動しつつ、改めて、がんばらねばと身が引き締まりました。
【1日1新】
- 福だんご
川沿いを散歩していたら急な大雨で雨宿りしようかと思い近くの団子屋さんへ。ゆっくりとおいしい団子をいただき、よい時間を過ごせませした。