銀行と税務署

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働いた2つの組織

私は新卒で銀行に就職し、7年弱勤務しました。そこで融資審査などの業務を担当しました。
その後は国税局へ転職し、約11年間、税務署の調査官として企業の税務調査を行ってきました。

共通点

私が働いてきた「銀行」と「税務署」という2つの職場には、一つ共通点がありました。
それは、企業や個人事業主の決算書や申告書をチェックする立場であることです。

しかし、見るべきポイントや考え方は大きく異なります。

税務署は、申告書に記載された利益(正確には所得)が少なすぎないかという視点でチェックします。
対して銀行は、利益を過大に見せていないか、そして「本当に返済できるのか」「事業が継続できるか」を見ています。

大企業であれば、この2つ以外にも監査法人や投資家などにも決算書を開示しますが、中小企業や独立したばかりの会社・個人事業主の場合、決算書・申告書を見せる第三者は基本的に銀行と税務署だけです。

ビジネスを行う上で

事業を行う上では、銀行と税務署という相反する2つの視点からチェックされることを想定しておく必要があります。

税務署へは毎年申告書を提出しますし、銀行から融資を受けている場合は、契約で申告書や決算書を提出する義務があります。事業を続ける限り、関わりを避けることはできません。

銀行と税務署の視点をまったく意識していないと、

  • 審査で融資を断られる
  • 税務調査で誤りを指摘され、多額の追加納税が必要になる

といった事態にもつながりかねません。

ぜひ、銀行と税務署からどのように見られるかという視点も持ちながら、事業経営を行われることをおすすめします。

【編集後記】

午前中は税務上の論点の確認と調べもの。その後外出して交流会に参加しました。

【1日1新】

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