「不動産投資」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
書店に行けば関連する書籍が数多く並んでおり、決して新しいテーマではありません。
私も過去に不動産投資ローンに関わる審査や営業を経験してきました。
その際に見てきた実態も踏まえ、不動産投資について整理してみたいと思います。
基本的な仕組み
不動産投資とは、不動産を投資目的で購入し、そこから得られる家賃収入や、売却時の値上がり益を見込んで行うものです。
「株式などの金融商品と比べると、資産そのものを購入するので安心」と宣伝されていることも多いです。
ただし、不動産は金額が大きく、多くの場合、金融機関からの借入を行うことが前提になります。
購入する不動産そのものを担保とすることで、自己資金の何倍もの金額の投資が可能になる一方、リスクも大きくなる点は十分に認識しておく必要があると思います。
家賃保証とローンのリスク
不動産投資では、「家賃保証」という仕組みが利用されることがあります。
これは、賃貸用不動産について不動産会社等が家賃を査定し、満室時想定賃料の一定割合をオーナーに支払うというものです。管理会社は、実際の賃料収入と保証賃料との差額を収益とします。
この仕組みのメリットとしては
- 入居者対応などの管理業務を任せられる
- 空室リスクを抑えながら、一定の収入が見込める
一方で、デメリットとして
- 管理料等の負担により、受け取れる賃料が減少する
- 空室状況などによって、保証条件が見直される可能性がある
「保証」という言葉から安心感を持ちやすい仕組みですが、前提条件や将来の見直しリスクまで含めて検討する必要があります。
まとめ
不動産投資は
- 「不労所得が得られる」
- 「給与所得等との損益通算による節税が可能」
といった点が強調されることが多く、一定の人気があります。
しかし、節税を目的に投資判断を行うのは、リスクが高いと感じます。
特に区分所有マンションなど一室のみの投資では、空室リスクが大きく、収支が不安定になりやすい傾向があります。
不動産投資は、条件次第では資産運用の選択肢の一つになり得ますが、誰にとっても簡単な投資というわけではありません。
借入を含めた長期的な資金計画、空室や修繕、金利変動といったリスク、そして税務上の取り扱いを総合的に考える必要があります。
【編集後記】
オフでしたが、いくつかのタスクをこなし、その後は読書をして過ごしました。
とても寒い一日でした。
【1日1新】
- マンガ『ルックバック』